英語の学習にTOEICを活用する
TOEICは今や日本で最もメジャーな英語資格試験といえますが、この資格を英語の学習に活かすこともできます。というのも、合否判定を行うタイプの試験ではなく、スコアが毎回明確に出る、どの分野を間違えたのかある程度わかるため、対策が取りやすいなどの特徴があるからです。スコアアップのテクニックはたしかにありますが、そうしたものだけでなく、英語力向上のための勉強を続け、その達成度を見たり、指標としたりするために受験するのもまた有用です。履歴書に必要だから、選抜試験に必要だから、と1回だけ受けて終わってしまうのでは勿体ないです。
一般のTOEICは「読む、聞く」を試すための試験ですが、TOEICのSWテストは「話す、書く」を試すことができます。これらを使えば、ケンブリッジ英検のように、4つの側面から英語力をみることができます。特定の分野に偏っていたり、専門知識が必要ということもありませんので、幅広い英語の勉強を試す試験としては最適ではないでしょうか。
「英語力とは何か」と突き詰めて考えれば、それはテストで高スコアを取ることではありませんが、語学力というのは目に見えづらいものの一つで、総合的に見ていくことが求められる力であると筆者は思います。たしかに、TOEFLにしてもTOEICにしても、英検にしても、一定時間内に問題を解く必要があり、記憶力や要領よく問題を解いていく器用さ等、語学力とは直接関係のない部分もスコアに影響してきます。加えて、メモなども取ることができないため、瞬間的に何かを覚えることが苦手という人にとっては些か不利な試験であるのも事実です。とはいえ、特定の分野に偏りがない英語試験としては秀逸であることも事実で、語学とは最終的にはそれを使って何をするのかということが重要になってきますので、その前の土台を固めるための試験として捉えれば、日々の英語学習の指標として活用できる質の高い試験です。
実務に使える、という点をさらに見ていくと、本来ならば海外営業の基礎知識(貿易実務や英文契約など)が入ってくるような英語資格試験があってもよいかもしれませんが、今のところはそうしたものはなく、経理・財務分野でBATICがあるくらいです。
なお、TOEICスコアの有効期限は2年間ですので、少なくとも2年に1回は受験することで、せっかく勉強してきた英語を忘れずに、あるいは英語のレベルアップに活用していくことをおすすめします。
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